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CPU AMD Ryzen™ 9 3950Xの発熱を水冷と空冷で検証しました

メインストリーム向けでは過去最大となる16コア32スレッドを誇るAMDのCPU、Ryzen™ 9 3950X。
性能はもちろんですが、そのコア数ゆえに発熱がどの程度か気になる方も多いはず。
メーカーは簡易水冷タイプのCPUクーラーを推奨していますが、では空冷CPUクーラーでは力不足なのか、冷却できてもCPU性能が大きく落ちてしまうのか、水冷と空冷それぞれ環境を用意し実際の動作を検証してみました。
また、3950Xにはクーラーが付属していませんので、Ryzen純正クーラーの冷却能力との比較として、Ryzen™ 9 3900Xとその付属クーラーWraith PRISMの環境でもCPU温度のテストを行いました。

計測スペック

下記の構成で全てのコアでCPU使用率100%となる非常に高負荷なテストを実行し、その際のCPU温度と動作クロックの推移を確認しました。
計測時の周囲の気温は23℃でした。

構成1CPUAMD Ryzen™ 9 3950X
CPUクーラー【水冷】NZXT製 140mmラジエーター <Kraken X42>
ケースクリエイティブワークステーションタワー EX-623T-A
構成2CPUAMD Ryzen™ 9 3950X
CPUクーラー【空冷】CoolerMaster製 120mmファン <Hyper212X>
ケースG-GEAR ミドルタワー 69JD
構成3CPUAMD Ryzen™ 9 3900X
CPUクーラー【空冷】Ryzen純正クーラー <Wraith PRISM>
ケースG-GEAR ミドルタワー 69JD

マザーボードASRock製 X570 Steel Legend
メモリDDR4-3200 16GB (8GBx2)
OSWindows 10

計測結果

青色の線が3950Xの水冷環境、オレンジの線が空冷環境での結果です。
また、CPU温度の灰色の線は3900X+純正クーラー(Low設定)の環境となります。

・CPU温度

CPU温度
縦軸が温度、横軸は時間(秒)です。
3950Xの水冷環境は開始後1分半ほどで67℃付近まで上がり、その後安定しました。
一方、空冷は開始30秒程度で72℃ほどまで上がったところで落ち着きその後は安定しています。
水冷と空冷の温度差はよおそ5℃程度となり、著しい差は出ませんでした。

また、3900X+純正クーラーの環境ではテスト終了時点で89℃となり、3950Xの空冷、水冷と比較して高い印象です。

・動作クロック

動作周波数
縦軸が周波数(MHz)、横軸は時間です。
3950Xの水冷は開始直後にブーストクロック4.11GHzまで上がり、温度の上昇にともない4.0GHz程度まで下がり安定しました。
空冷は開始直後こそ4.02GHzと水冷と0.1GHz弱の差がありましたが、テスト経過後のクロックは3.95GHz前後となり水冷ほぼ差が出ない結果となりました。

まとめ

今回のテストで水冷と空冷の動作クロックにほぼ差が出なかったことから、空冷の環境でもRyzen™ 9 3950Xのパフォーマンスを落とさず十分発揮できていると考えられます。
CPU温度に関して5℃程度の差はあるものの、それがブーストクロックを大きく制限してしまう程ではないようです。
また、12コアのRyzen™ 9 3900X+純正クーラーの環境と比較すると温度は目に見えて低くなります。
TSUKUMOのG-GEARにはカスタマイズでRyzen™ 9 3950Xと空冷CPUクーラーを選択可能なモデルがございます。
こちらの機種は上記のように動作検証を行って構成パーツの選定をしておりますのでご安心ください。

しかし、気温が高い環境でのご利用や、長時間にわたり負荷をかけ続ける場合には温度を低く抑えられる水冷CPUクーラーをおすすめしております。
ご用途に応じてご検討いただければ幸いです。

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